Tomigaya D-Square(トミガヤディースクエア)
レポート
2016.12.13
ライフスタイル|LIFESTYLE

Tomigaya D-Square(トミガヤディースクエア)

プロポーション作りのダイアナが提案する、美と健康をテーマにしたライフスタイル施設

山手通りと井の頭通りが交差する富ヶ谷交差点の一角に、美と健康をテーマにしたライフスタイル提案型複合施設「Tomigaya D-Square(トミガヤディースクエア)」がこの春オープンした。

運営するのは、補整下着をはじめとするプロポーションづくりの総合コンサルティング事業を展開する(株)ダイアナである。

約60坪の広々とした店舗は、ヘアサロン「charis(カリス)」と、カフェ「Shiny Owl(シャイニーアウル)」で構成。ヘアサロンは(株)ダイアナの直営、カフェは子会社の(株)ルキナ アンド コーが運営する。
カフェ「Shiny Owl(シャイニーアウル)」では同社がかねてから提唱している食事のメソッドである9品目500キロカロリーのメニューを提供。ポリフェノールの一種、レスベラトールが豊富に含まれるオリジナルオーガニックビールや、「Kombucha(コンブチャ)」という紅茶キノコなど、美と健康の視点から選んだメニューが充実している。

また、店内の一角には本物の白フクロウが!併設しているライフスタイルショップでは、フクロウにちなんだ雑貨類や、リラクシングウェアのオリジナルブランド「en(エン)」のワンマイルウェアも販売。毎週日曜の午前中は、千葉県八街市から直送されるオーガニック野菜を販売するマルシェ(朝市)も開催している。
ヘアサロン「charis(カリス)」は全10席で、ネイルやアイラッシュの施術も行う。特筆すべきなのは、「日本一ウィッグに詳しい美容室」をコンセプトに、ウイッグのシャンプーブローやカット、カール再生といったメンテナンスに注力している点である。というのも実は同社は2014年にオーダーメイドウィッグ事業に本格参入。現在、女性用ウィッグの取り扱い店舗数で上位となっている。さらに同事業拡大を目指し、ウィッグのメンテナンス機能を持つヘアサロンを展開するに至ったという訳だ。
 
創業から30年を迎えた同社は、美と健康のライフスタイルソリューション企業としてさらに進化するため、ヘアサロン、飲食、ライフスタイルショップと、次々と新規事業に取り組んでいる。そこで、フランチャイザーとして新たに提案できるビジネスモデルを開発すべく、美と健康をテーマに掲げ飲食店やヘアサロンなどの業態開発に着手。同店は、テストマーケティングの場も兼ねているという。

また、フランチャイズ展開のサロンチーフが世代交代の時期を迎えている事もあり、2015年からはフランチャイジーの後継者育成プログラム「富ヶ谷アカデミー」を開設し、次世代経営者育成への取り組みにも力を注いでいるという。
一方、同社は若年層をターゲットにした事業にも力を入れている。今年3月には20代向けの補整下着ブランド「Lycée glamorous(リセ・グラマラス)」を販売開始し、銀座二丁目に直営店「Lycée Appartement(リセアパルトマン)」をオープンした。

「補整下着は、かつて高い・きつい・おばさんっぽいという負のイメージばかりが取り上げられる時代がありました。しかしここ数年、各社が補整下着を発売したことで、若い方の抵抗が薄れつつあります。また、ダイアナのサロンはチーフと1対1で密にダイエットに取り組むスタイルなのですが、パーソナルトレーニングジムの浸透によって、コミュニケーションを大切にしながら、みんなで体型を変えるという事がスムーズに受け入れられる時代になりました。生活の中で、美と健康の優先順位が高まっている今は、ある意味でチャンス。若い方々への認知度アップを目指します」(広報 平田貴子さん)。

1986年に京都で創業した同社は、1994年に現在の場所に本社を移転して以来、富ヶ谷を拠点としてきた。今回、創立30周年記念事業として本社ビルの1階を「Tomigaya D-Square(トミガヤディースクエア)」としてリニューアルした背景には、街の変化も少なからず関係しているという。

「ここ数年で店が増え、マンションが建ったりなど、富ヶ谷の街は大きく変身を遂げました。今回、本社1階をショップとしてリニューアルし、“まちに開いていく”ことで、弊社のビジネスを改めて知って頂ければと思っています。今まで以上に踏み込んで女性の美と健康を提案していきたいですね」(平田さん)。
 
 幣サイトでも繰り返し取り上げてきたように、神山町~富ヶ谷~代々木八幡~代々木上原エリアには、ここ数年で飲食店やライフスタイルショップ、衣料品店などが急増。人気古着店OKIDOKI(オキドキ、2016年8月に渋谷から移転)や、表参道で42年間営業してきた老舗居酒屋「甚六」(2016年3月に移転)などのように再開発によって立ち退きを強いられた老舗が移転してくるケースも増えている。わざわざ来街する人々が増えているのだ。

「今までは代々木公園を目的に来街される方が圧倒的に多く、公園と反対方向にある富ヶ谷交差点付近まで来る方は少なかったんです。しかしここ数年、代々木上原方面にかけて点在するショップを巡る人の流れができ、この辺りまでいらっしゃる方もだいぶ多くなりました」(平田さん)

現在、富ヶ谷交差点周辺では、2018年竣工予定の「グラン レ・ジェイド渋谷富ヶ谷」(12階)、そして2019年竣工予定の「Brillia Tower代々木公園CLASSY(ブリリアタワー代々木公園クラッシィ)」(19階)などの分譲マンションが建設中で、完成した暁には30~40代の子育て世代を中心に人口が増えると思われる。下町っぽさのなかに求心力のあるショップが点在する町並みが神山町~富ヶ谷エリアの魅力。今後、来街者に加えて住民の賑わいも増えれば、渋谷や原宿とは異なる富ヶ谷エリアのイメージがさらに確立していくと思われる。

取材・文 ACROSS編集部

Tomigaya D-Square(トミガヤディースクエア)

〒151-0063
東京都渋谷区富ヶ谷1-35-23



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