「人とかぶりたくない」という理由から一点ものの古着を選ぶという若者が再び急増する東京ストリート。そんな彼・彼女らが愛用するのは、ファストファッションではなく個性派の古着屋だ。
雑居ビルの一室や住宅街など、SNSの時代だからこそ実現可能な“都市部のすき間”に増える古着屋を取材する企画を先月からスタートしているが、今回は、合計13店の古着ショップが一堂に会するポップアップストア「Meets Local, Meets Vintage」が青山・表参道に8月いっぱいオープンするというので、取材した。
テーマは、“Vintageを学ぶ”。企画したのは、元雑誌『装苑』の編集者で現在はフリーランスの編集者としてヴィンテージやアンティーク関連のコラムの執筆やこういったリアルイベントの企画などを手掛ける横山沙織さん。ヴィンテージアイテムを扱うイベントのブッキングやコーディネートを担当したり、ポップアップストアに何度も参加経験のある横山さんだが、リアルショップでのプロデュースは今回が初だという。
「ファッション感度が極めて高くハイブランドのブティックが立ち並ぶ青山という場所で、長い年月を経てきた古着がどこまで通用するのかということにとても興味がありますし、自信があります。それだけのスペシャルなアイテムが、今回は集っています。そして、ミツカルストアに集うファッションのおもしろみに貪欲な方々だったらきっと、めくるめくヴィンテージの世界にハマってくれるはず!と、ワクワクしています」(横山さん)。
横山さんがこれまで取材した何百もの古着屋のなかから、日本各地の古着屋13店をセレクト。8月30日までの期間中、2段階でショップが入れ替わる構成となっている。
ヴィンテージ好きにはもちろん、未知の人にもその魅力を知っていただける機会にしたいという思いから、国や年代、テイストなどをあえて絞らず、様々な個性を持ったお店に声をかけたと横山さんは言う。
それぞれの予定は下記の通り。
●vol.1(4日〜16日) Riyad vintage(表参道)、Boudoir(原宿)、i nou(高円寺)、Boutique 888(神戸)、chou chou vintage(大阪)、NUTTY Vintage&Collectible(大阪)、CRUNCH&ARCHER(名古屋)、end vintage(オンラインショップ)。
●vol.2(18日〜30日) Boutique 888 、chou chou vintage、NUTTY Vintage&Collectible、CRUNCH&ARCHER、end vintageは引き続き出店、突撃洋服店(渋谷/神戸)、bed.vintage(下北沢)、ガイジン(高円寺)、Fizz(高円寺)、EWER OLD CLOTHES&FABRIC(オンラインショップ)
本企画を開催した「ミツカルストア」のバイヤーの鈴木美帆は、「いろんなイベントやInstagramなどでヴィンテージのシーンが盛り上がっているなと思っていて、ミツカルストアでもどこかのタイミングでやりたいと思っていたんです。今回の企画を入り口として、それぞれのショップを実際に回ってもらえるような動きが出てきたら嬉しいですね」と話す。
また、今回取り扱われるアイテムは全て一点ものかつ迫力のあるデザインのものが多いため、それぞれの魅力を引き立たせるために陳列をなるべくすっきりさせているという。
普段は古着を取り扱っていないショップで古着を見ることで、また違った新鮮さや楽しさを発見することができそうだ。
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「Meets Local, Meets Vintage」 produced by Saori Yokoyama
【場所】ミツカルストア青山店(港区南青山5-2-15 「BY PARCO」地下1F)
【営業時間】11:00-20:00(毎週木曜は定休)
【期間】 8月4日(金)~8月30日(水)
【企画用ハッシュタグ】#meetsvintage