実は外苑西通りを挟んでほど近くに、以前弊サイトでも取材した「ナチュラルローソン&food kurkku」がある。2012年のオープン当初は、人気レストランのオーナーシェフによるデリコーナーや、地下にはワインレストランなどが配され話題となったが、いまはローソン傘下となった成城石井との融合・進化が目覚ましい“拡張したナチュラルローソン“というイメージのほうが利用者には浸透しているようだ。
この“日常的に無理がない=等身大”というのは、都心部に暮らす子育て世代でもある30〜40代(今さら世代論でもないが広義の団塊ジュニア世代に該当する)の基本的な価値観だ。
オーガニックな材料にこだわってつくってもらった「ORGANIC DORAYAKI(オーガニックどらやき)」をはじめ、日用品や「BENTO(弁当)」、おやつなど、ふつうのものをオーガニックなものへと置き換えていく土谷さんたちの実践はこれからも続く。そして、気がついたら暮らしの中にオーガニックなものが増えていた、というのがひとつの理想といえるだろう。
「まだまだ競合なんて思われていません。それよりも、いっしょにオーガニックの市場を拡げていくことが先だと思っています」(土谷さん)。
この後6月末には神奈川県・新百合ケ丘のイオンの中への出店が決まっており、さらに同社のHPでは「スタッフ募集」に加え、「サプライヤー募集」や「店舗物件募集」などオープンに公募中だ。
[取材/文:高野公三子(本誌編集長)、写真:阿部智将(カメラマン)]