“スタア靴磨き職人”による「路上靴磨き」イベント@大塚
レポート
2018.07.04
カルチャー|CULTURE

“スタア靴磨き職人”による「路上靴磨き」イベント@大塚

"BRIFT H"と"THE WAY THINGD GO"のさらなる挑戦!


去る5月29日、午前10時過ぎの東京・大塚。梅雨を前にしたやや強めの陽光の下、20人程度が、話題の星野リゾートのホテル「OMO5 東京大塚」が入居するビルの外階段に並んでいた。ほとんどの人が、よく手入れされた革靴を履いていたのが印象的だ。そして行列の先には、小さな椅子に座り、客の足元を手際よく磨くふたりの男性の姿が見えた。

彼ら、長谷川裕也さん石見豪さんは、
昨今盛り上がりを見せている靴磨き職人の世界で、ともに広くその名が知られている第一人者である。
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靴磨きを行う石見豪さん(右)と長谷川裕也さん(左)。顧客が履いたままの靴を磨く路上靴磨きのスタイル。石見さんのタイドアップの服装、長谷川さんの赤い靴磨き用のクロス、それらはともにプロとしてのこだわりの表現だ。

長谷川さんは2008年に、東京・青山にカウンターバー形式の靴磨きサロン『Brift H(ブリフトアッシュ)』をオープン。以来TVなど各メディアで取り上げられ、靴磨き職人が現代的でクールな職業であることを体現する存在となった。

最近ではオリジナルのシューケア用品を開発したり、『靴磨きの本』(亜紀書房)『自分が変わる靴磨きの習慣』(ポプラ社)といった書籍も手がけ、“靴磨き”自体をより幅広い層に伝える伝道師の役割も担っている。

一方の石見さんは、2015年に大阪・船場のヴィンテージビル内に『THE WAY THINGS GO』というサロンをオープン。その磨き技術の高さで関西の靴好きの間で話題となっていたが、本年1月に銀座三越で行われた「靴磨き日本選手権」で優勝して以来、一気に注目を集めた。現在発売中の男の靴雑誌『LAST(ラスト)』第14号でも4ページにわたり紹介されているほか、先日はTV番組『マツコ&有吉 かりそめ天国』に出演、その技を披露していた。
 
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靴磨きのやり方から、その効能までを解説した長谷川さんの著作。4月に発売された男の靴雑誌LASTでは、4ページにわたって石見さんのサロン「THE WAY THINGS GO」と彼の磨きテクニックを紹介している。

かつては路上にて靴磨きを行なっていた経験を持ちながら、現在では店舗を構え、後進の育成も行なっている長谷川さん石見さん。そんな彼らがこの日、1日限定で路上(敷地内なので、正しくは「路上に近い状況」)にて靴磨きを行ったのには、路上をめぐってそれぞれの思いやこだわりがあった。

もともとは石見さんの発案だったという今回の「路上靴磨き」。その理由を石見さんは、「“靴磨き”に大きく注目してもらう方法として最適なのが、現状路上でやる理由のないふたりが路上靴磨きをすることでした」と語る。そんな石見さんのリクエストに応じた長谷川さんは、自身の顧客が所有する大塚駅前のビルの一角を借りる段取りをして、今回のイベントが実現したのだった。
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この日の磨きの場所は、ビルの外階段の踊り場。公道上と違い敷地内なので、取り締まりの心配はない。こうした場所選びも、路上での靴磨きを経験したことがある彼らならではといえる。

通常は顧客の靴を預かって磨くことの多い長谷川さんと石見さんだが、この日はひとりにつき1,000円で、顧客が履いている靴を10分〜15分程度で磨くというやり方。

「ブリフトアッシュがスタートして今年6月でまる10年なので、路上で靴磨きしたのは10年半ぶりでした。靴磨きというものを認知させたい、流行らせたいとカウンタースタイルの店をつくったわけですが、その過程で靴磨きそのものを自ら複雑化してしまったところがあります。路上で、その場でぱぱっと磨くというシンプルな靴磨きの良さを、再確認できたイベントでした。初心に返ることができたというか」と長谷川さん。

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手前が朝から整理券をとって並んでいた大学生(左手前)。履いていたパラブーツ「シャンボード」は手入れが行き届いていたが、石見さんの磨きでさらにツヤが加わった。

目標100名で9時にスタートした靴磨きは、85人の靴を磨いたところで日没となり、残念ながら目標数にはいまひとつ届かなかった。それでも靴磨きや靴磨き職人に対する理解は、この路上靴磨きによってさらに深まったようだ。

開始時から並んで整理券をとったという大学生は、最近靴磨きに興味を持ち、ふだんなかなか触れることのできないプロフェッショナルの技を知りたいと来場した。

「たった10分であそこまでのクオリティに仕上がったのが驚きです。自分でも靴を磨きますが、時間をかけても靴のツヤが均一にならず、どこかムラがでてしまいます。しかし、今回そういったムラがほとんど見られませんでした」と感嘆していた。

実は朝8時半に来た時点ですでに60〜70人が並んでいて、諦めて帰っていくビジネスマンもたくさんいたそう。
 
 
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取材時に並んでいたお客さんの靴をスナップ。トリッカーズ、ジェイエムウエストン、オールデン、エドワード・グリーンなど世界各国の高級紳士靴を見ることができた。スーツからカジュアルまで着こなし方も実にさまざま。

さらに長谷川さんは、株式会社生産者のれん会の新規事業に協業(監修・指導)する形で、6月から「BRIFT STAND(ブリフトスタンド)」として、JRの駅ナカなどにスタンド形式のシューシャインや修理など受けるポップアップ店舗を新たにスタートさせている。

靴磨き、靴磨き職人に対する人々の認知や理解は、これから本格化するようにも思える。そして数年後振り返った時に、靴磨きが日常化した転機のひとつとして、この大塚での路上靴磨きは記憶されるのかもしれない。

[取材/文:菅原幸裕(『LAST』編集長・編集者)]
 
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6月19日〜30日の期間限定で、JR東日本品川駅構内「エキュート品川 サウス」に1坪ショップとしてオープンしていた「BRIFT STAND(ブリフトスタンド)」の様子。今後もポップアップ業態としての展開が予定されているという。

BRIFT STAND(ブリフトスタンド)
〒107-0062 東京都港区南青山6-3-11 PAN南青山204
TEL&FAX 03-3797-0373
平日13:00~20:00(L.O) 土日12時~19時
*6月末までの期間限定出店:
JR 東日本品川駅構内 エキュート 品川サウス サニーコート内:
9:00~21:00(土日祝:9:00~20:00)


THE WAY THINGS GO(ザ・ウェイ・シングス・ゴー)
〒541-0047 大阪市中央区淡路町2-5-8
國登録有形文化財 船場ビルディング415
月〜土11:00~20:00、日・祝日11:00〜18:30


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