フィットネスという枠を越え、瞑想やダイエットなど、日常の習慣としても浸透しているヨガ。専用のスタジオだけでなく、商業施設や東京タワー、公園、カフェなどでも大小さまざまな規模のヨガイベントが開催されており、「ジーナシス(株式会社アダストリア)」や「ナージー(株式会社ジュン)」といったアパレルブランドや、フォーエバー21 などのファストファッションブランドからもヨガウェアが続々リリースされ、総合的な市場規模はまだまだ拡張傾向にある。
今回はそのなかから、2015 年に制定された 6 月 21 日「国際ヨガの日」に開催されたウィメンズブランド「emmi(エミ)」が主催する「Beauty yoga by emmi~香りで Detox~」を体験取材した。
「emmi」は「snidel」や「gelato pique」などの人気ブランドを展開する株式会社マッシュホールディングスのスポーツ部門を担う子会社、株式会社マッシュスポーツラボが運営するブランド。2015 年のデビュー以来、百貨店を中心に、オンラインも積極的に展開してきた。2017 年には表参道ヒルズに、「ウェルネス ラウンジ(WELLNESS LOUNGE)」をオープン。マッシュグループが展開する「emmi wellness closet」「Cosme Kitchen Beauty」「Cosme Kitchen Adaptation」3店舗の複合スペースで「ウェルネス&ビューティー」を体感でき、好評だ。また2017年にスタートしたスニーカーセレクトの新業態「SNEAKERS by emmi」が好調など、その勢いはとどまるところを知らない。
今回の会場は本社 2F にあるイベントホール。昼の部を社員対象、夜の部を一般参加の部とし、モデルとしても活動されている池田莉子先生によるアロマヨガレッスンが行なわれた。emmi の最新コレクションのヨガウェアを身につけた池田先生の姿に、参加した女性たちが一斉に「かわいい!それ私も買いました〜」と盛り上がっていた。
最初は瞑想。配布されたローズオイルを手に取り、そっと匂いを嗅ぐところから始まる。その後全身をほぐしていき、先生のポーズを見本に経験者も初心者もみんな一緒になってポーズを展開していった。最後は参加者全員で「鷲のポーズ」。レッスンは約 1 時間 15 分に及び、小さな音量で流れるヒーリングミュージックをバックに池田先生の丁寧な指導と穏やかな口調が実に心地いい雰囲気を醸し出していた。
ヨガインストラクターや「emmi」の公式ヨガアンバサダーも参加しており、途中、難しいポーズの時には自然と声を掛け合ったりなど、参加者全員が終始笑みのこぼれるとても和やかな空気感となった。実際に体験した筆者らも心身ともに浄化された気分になり、なんてすばらしい試みなのだろう、定期的に参加したい!と思った。
ヨガインストラクターや「emmi」の公式ヨガアンバサダーも参加しており、途中、難しいポーズの時には自然と声を掛け合ったりなど、参加者全員が終始笑みのこぼれるとても和やかな空気感となった。実際に体験した筆者らも心身ともに浄化された気分になり、なんてすばらしい試みなのだろう、定期的に参加したい!と思った。
「実は某ヨーロッパ化粧品会社が働く女性2,000人を対象にした調査によると、女性がもっとも老けて見える時間は、水曜日の午後3時30分という統計が出ているんです」と言うのは、emmi PRの上枝みどりさん。
同社は、2015年に“ウェルネスデザイン”をコーポレートスローガンに掲げ、毎週水曜日を健康、美容に向き合う日=“ウェルネスウェンズデー”と定め、働く女性を応援する活動をすることになったのだそうだ。
その後2017年4月、週1回体を動かすこととスニーカー通勤を推進しようと一般社団法人ウェルネスウェンズデー協会を設立し、毎月第2週の水曜日には、就業時間内にヨガやジョギングをはじめとするフィットネスのほか、書道や瞑想などを本社社員全員参加で推進。さらに、社外に向けても、働く女性に対する“ウェルネスデザイン”のサポートを積極的に行っている。
同社は、2015年に“ウェルネスデザイン”をコーポレートスローガンに掲げ、毎週水曜日を健康、美容に向き合う日=“ウェルネスウェンズデー”と定め、働く女性を応援する活動をすることになったのだそうだ。
その後2017年4月、週1回体を動かすこととスニーカー通勤を推進しようと一般社団法人ウェルネスウェンズデー協会を設立し、毎月第2週の水曜日には、就業時間内にヨガやジョギングをはじめとするフィットネスのほか、書道や瞑想などを本社社員全員参加で推進。さらに、社外に向けても、働く女性に対する“ウェルネスデザイン”のサポートを積極的に行っている。
「国際ヨガの日にemmiがこのようなイベントを行うのは今年で3回目になります。この日を制定したインド大使館公式後援名義も賜っています。夏至の日ということで、季節の節目を感じながら自分と向き合い、気持ちよくヨガをしていただけたらいいなと思っています。毎年みなさんに喜んで頂けるようなコンテンツを取り入れており、今年はF organics(エッフェ オーガニック)のアロマオイルを使用しました」(上枝さん)。
同イベントは、オンラインサイト上でチケットを購入すれば誰でも参加が可能。毎回参加者には特典があり、今回はアロマオイル3種、ビーガンクッキー等の軽食、水がemmiの可愛いショッパーに入って配られた。
同イベントは、オンラインサイト上でチケットを購入すれば誰でも参加が可能。毎回参加者には特典があり、今回はアロマオイル3種、ビーガンクッキー等の軽食、水がemmiの可愛いショッパーに入って配られた。
「池田莉子先生は“アロマヨガ”のレッスンを多く行われていて、見た目の美しさだけでなく、アロマや薬膳の知識も豊富なので、女性向けの当イベントにぴったりだと思い、今回のイベントの講師をお願いしました」(上枝さん)。
元々は新体操の選手だったという池田先生は10代の頃にヨガに出会い、19歳でインストラクターの資格を取得。5年前にはAEAJ認定のアロマアドバイザーの資格も取得している。
元々は新体操の選手だったという池田先生は10代の頃にヨガに出会い、19歳でインストラクターの資格を取得。5年前にはAEAJ認定のアロマアドバイザーの資格も取得している。
「きっかけは当時行っていた新体操で怪我をしたことです。最初はリハビリの為に取り入れたのですが、ヨガは心身双方のケアができることがわかり、次第に魅了されていきました。今ではアロマを取り入れたヨガを行ったりもしています。体に不調が出る前の予防として、リラックスヨガをみなさんの生活にも取り入れて頂けたらいいな、と思っています」(池田先生)。
今回のイベントの参加者は約60名。「emmi」のヨガウェアが好きな女性の他、ヨガイベントに定期的に参加している方など、年齢層も幅広かったが、最も多かったのは、会社帰りの20〜30代女性だった。
イベント終了後に、参加した方々へのインタビューを行った。
イベント終了後に、参加した方々へのインタビューを行った。
まみなさん:上下「emmi」で来ました!会社帰りなどに、こういったヨガのイベントやワークショップに色々参加しています。コスメキッチンも好きで、今回はアロマも楽しめるというので好きなものが集まっていました。
松村みのりさん/「LAVA」トップインストラクター:ふだんはLAVAでインストラクターをしています。「emmi」は一番好きなブランドです。とても素敵なイベントでした。
もえさん:みのりさんに声をかけてもらって参加しました。すごく楽しかったです!
松村みのりさん/「LAVA」トップインストラクター:ふだんはLAVAでインストラクターをしています。「emmi」は一番好きなブランドです。とても素敵なイベントでした。
もえさん:みのりさんに声をかけてもらって参加しました。すごく楽しかったです!
「昼の部には、社員の約半数が参加しました。ヨガを初めて体験した社員も多かったようです。とてもすっきりした、午後の仕事がはかどりそう、などの声が聞かれました。チャレンジポーズでは思わず笑顔、笑い声がこぼれるシーンもあり、和気あいあいとした空気が流れていました」(上枝さん)。
「ウェルネスウェンズデー」のアクティビティは、いまでは企業の枠を超え、協会として、アディダス社やルミネなど計10社の協賛企業らとともに、働く女性の“健康と美容に向き合うライフスタイル”を積極的なサポートを行なっている。
「ウェルネスウェンズデー」のアクティビティは、いまでは企業の枠を超え、協会として、アディダス社やルミネなど計10社の協賛企業らとともに、働く女性の“健康と美容に向き合うライフスタイル”を積極的なサポートを行なっている。
実は、福利厚生や有志での取り組みとして、ヨガやその他フィットネスプログラムを実施する企業はここ数年増加傾向にある。「スタジオヨギー」を展開する株式会社ロハスインターナショナルは、インストラクターと企業のマッチングサービス「True Life Agent」を2017年にスタート。グリー株式会社や株式会社サイバーエージェントなどの企業へのインストラクターを派遣している。また、渋谷ヒカリエに本社を構えるレバレジーズ株式会社は、月2回就業時間前に自由参加で朝ヨガを実施するなど、ハードワークな印象があるIT系企業とヨガは案外親密な関係にあるが、同じくらいハードワークなイメージのあるアパレルでの取組みはまだまだこれから。同社らの動きは、今後、ますます大きな影響を与えそうだ。
【取材・文:小早川紀子+堀坂有紀(『ACROSS編集部』)】
【取材・文:小早川紀子+堀坂有紀(『ACROSS編集部』)】