今月に入り、ファッション業界以外のお取引先の方より、「錦糸町パルコができましたね」と言われる機会が増えてきた。
「錦糸町」という街について、頭にはどんなイメージが浮かぶだろうか?
『月曜から夜更かし〜』などでもしばしば取り上げられるように、治安が悪い、昼間から酔っ払いがいる、場外馬券売り場のある街といったイメージが先行していそうだが、一方で、すみだトリフォニーホールがあり、また、駅前の錦糸公園に隣接する「オリナス」や「アルカキット」、「丸井」、「テルミナ」などの商業施設が合計4つもあり、ファストファッションから家具、家電まで、お店がひと通り揃っていて案外住みやすそう、と流入人口も増えている。
そういえば、南インドカレーの名店「ヴェヌス サウス インディアン ダイニング」やタイ料理の有名店である「タイランド」などのエスニック料理店が多かったり、アジア各国の食材が買える「アジア ヤオショー」、自家焙煎珈琲を提供する「マキネスティコーヒー」、「すみだ珈琲」などもあったりと、一歩裏通りに入ると多国籍でツウ好みのお店も少なくない。
錦糸町で働く、暮らす人達の為の新しい空間
まず、1F奥に大きく設けられたのが、錦糸町ではあまり見たことのない、お酒の飲めるおしゃれフードコート「すみだフードホール」。地元で人気のラーメン店「真鯛らーめん 麺魚」からロサンゼルス発のハンバーガーショップ「UMAMI BURGER」、墨田区東駒形に本店を構える、行列のできる海鮮丼のお店「二代目 野口鮮魚店」などをラインナップ。「GINZA SIX」にも出展している人気の酒屋「IMADEYA SUMIDA」のお酒と料理を一緒に味わえるおしゃれ空間となっている。
オープン1週間後に、写真撮影のために訪れたところ、満席!仕事終わりに軽く呑みながらご飯という会社員の男性客や女性客、近隣在住の若い家族連れ、デート(らしき)若いカップルなど、いろいろな人たちで賑わっていた。
たまたま近所に会社がある長年お世話になっているクライアント企業の方からも、「まず一番最初に『IMADEYA SUMIDA』に行きました」、「ちょっとご飯して帰るのに便利!」といった声を頂くなど、さっそく近隣に在住在勤の方々に利用していただき、嬉しい限りだ。
オープン1週間後に、写真撮影のために訪れたところ、満席!仕事終わりに軽く呑みながらご飯という会社員の男性客や女性客、近隣在住の若い家族連れ、デート(らしき)若いカップルなど、いろいろな人たちで賑わっていた。
たまたま近所に会社がある長年お世話になっているクライアント企業の方からも、「まず一番最初に『IMADEYA SUMIDA』に行きました」、「ちょっとご飯して帰るのに便利!」といった声を頂くなど、さっそく近隣に在住在勤の方々に利用していただき、嬉しい限りだ。
大人の女性に向けたブランドを集積
「テルミナやアルカキットはちょっと若い人向け過ぎて、またオリナスだとちょっとカジュアル過ぎたので、パルコは会社にも着ていけるようなブランドが揃ってて重宝しています!」とは、錦糸町を最寄り駅として働く大人の女性の声。
2階にはジャーナルスタンダード レリュームや、アーバンリサーチ サニーレーベル、フリークスストアといったセレクトショップやマークスアンドウェブ、グッドルームといった雑貨に、駅前が一望できる大きな窓が特徴のスターバックスが広がる。 3階は、Qや、プラステ、エージーバイアクアガール、ロイスクレヨン、ワコール ザ ストアなどウィメンズ中心のショップがたくさん。
2階にはジャーナルスタンダード レリュームや、アーバンリサーチ サニーレーベル、フリークスストアといったセレクトショップやマークスアンドウェブ、グッドルームといった雑貨に、駅前が一望できる大きな窓が特徴のスターバックスが広がる。 3階は、Qや、プラステ、エージーバイアクアガール、ロイスクレヨン、ワコール ザ ストアなどウィメンズ中心のショップがたくさん。
家族全員が楽しめる「無印良品」
「すみだFOOD HALL」同様、評価されているのが、4階をまるっと約1,000坪使って、「Cafe & MEAL MUJI」やコーヒーを読みながら読書ができる「MUJI BOOKS」、“木育広場”と呼ぶ大型キッズゾーンを併設した「無印良品」だ。特に子どもがいる若いファミリーに大好評のようだ。
「靴下工房」と名付けられたコーナーには、イタリア、ロナティ社の靴下編み機を設置し、その場で“メイド・イン錦糸町”の靴下をつくることができるという同社初めてのサービスもスタート。無地はもちろんのこと、店内のパソコンで自由に模様や絵柄を描き、靴下に編込むこともできるというから、これからの母の日や父の日、祖父母へのギフト、また、ファミリーでお揃いなど、ローカルで楽しいしくみも錦糸町ならではといえそうだ。
「靴下工房」と名付けられたコーナーには、イタリア、ロナティ社の靴下編み機を設置し、その場で“メイド・イン錦糸町”の靴下をつくることができるという同社初めてのサービスもスタート。無地はもちろんのこと、店内のパソコンで自由に模様や絵柄を描き、靴下に編込むこともできるというから、これからの母の日や父の日、祖父母へのギフト、また、ファミリーでお揃いなど、ローカルで楽しいしくみも錦糸町ならではといえそうだ。
“錦糸町らしい”新たな取り組みをするお店も
他にも、“錦糸町らしさ”というこだわりから、“お直し”や“カスタム”などを初めて取り入れたお店も少なくない。
時計のセレクトショップ「TiCTAC」は店舗内に修理工房を併設、修理技師が常駐。ちょっとした不具合の相談に乗ったり、電池交換に即日で対応を行ってくれるというから安心だ。
時計のセレクトショップ「TiCTAC」は店舗内に修理工房を併設、修理技師が常駐。ちょっとした不具合の相談に乗ったり、電池交換に即日で対応を行ってくれるというから安心だ。
1Fの「COACH」では、2017年に国内3旗艦店でサービスがスタートし、都心店でもポップアップストアが話題となったカスタマイズサービス「COACH CREATE」が出店。イニシャルなどのプリントやハングタグ、レザーパッチなどを自由につけることができるという。実は、このサービスを利用できるのは、関東では5店舗のみ。商業施設内の店舗では初めてだというから、ギフトニーズはもちろんのこと、会社帰りにふらっと寄れる気軽さが、働く女性には嬉しいかもしれない。
最上階には必見のウォールペイントが
パルコ部分の最上階となる7階には、サテライトオフィス「ZXY錦糸町」や、郵便局が入居。実は、駅前には郵便局がなかったそうで、「やっと郵便局ができた、便利!」と歓迎されていた。
全フロアを見終わって帰ろうとしたら、下りエスカレーター前に大きなウォールペイントが出現! 講談社が運営するWEBコミック配信サイト「コミックDAYS」で連載中の『錦糸町ナイトサバイブ』のウォールペイントだった。『錦糸町ナイトサバイブ』は、秋田から上京したロリ娘がキャバ嬢を目指しながら錦糸町の夜間営業の歯医者で働く日常を描くコメディ漫画。さっそく単行本を購入し拝読したが、ほのぼのとしていて、主人公の小夏ちゃんがなんともかわいい。ご自身も東京の東側に住んでいる作者の松田さんは、錦糸町に足繁く通って執筆されており、彼女が捉えた錦糸町像は実にリアル。編集部が錦糸町の街について言いたいことを、見事に作中で代弁していた。
墨田区や錦糸町の「変わる、はじまり」
今回、錦糸町パルコのオープンに合わせて、楽天地側もリニューアル。建物の中を抜ける通路や裏路地も明るく開けた雰囲気へと大きく変化した。
「変わる、はじまり。」は今回の錦糸町パルコのキービジュアルのコピーだが、“変化”は、2012年5月に東京スカイツリーができた辺りから急速化した、とする考察が一般的だ。たしかに、駅名にはじまり、駅前広場や道路、すぐそばを流れる運河、横十間川の河川敷などが整備されただけでなく、近隣の老朽化していた建物が次々と取り壊され、真新しいものに作り直され、まちの景色が大きく変わっている。 また、2017年11月にはアメリカのホテルチェーン、マリオット・インターナショナルが運営するライフスタイルホテル「moxy」や、外観やインテリアを建築家の隈研吾氏が手掛けた、「one@tokyo」といったデザインホテルもオープン。2020年には、日本電子専門学校などを運営する学校法人電子学園が、ICTに特化した「i専門職大学」の開校を予定しているほか、その隣には、2021年に千葉大学が墨田区と提携。地域社会の発展と人材育成を目指し、同工学部から独立した「デザイン・建築スクール」の新設が予定されているなど、まだまだたくさんの“変化”が予定されており、2019年はまだその途中、といえそうだ。
「変わる、はじまり。」は今回の錦糸町パルコのキービジュアルのコピーだが、“変化”は、2012年5月に東京スカイツリーができた辺りから急速化した、とする考察が一般的だ。たしかに、駅名にはじまり、駅前広場や道路、すぐそばを流れる運河、横十間川の河川敷などが整備されただけでなく、近隣の老朽化していた建物が次々と取り壊され、真新しいものに作り直され、まちの景色が大きく変わっている。 また、2017年11月にはアメリカのホテルチェーン、マリオット・インターナショナルが運営するライフスタイルホテル「moxy」や、外観やインテリアを建築家の隈研吾氏が手掛けた、「one@tokyo」といったデザインホテルもオープン。2020年には、日本電子専門学校などを運営する学校法人電子学園が、ICTに特化した「i専門職大学」の開校を予定しているほか、その隣には、2021年に千葉大学が墨田区と提携。地域社会の発展と人材育成を目指し、同工学部から独立した「デザイン・建築スクール」の新設が予定されているなど、まだまだたくさんの“変化”が予定されており、2019年はまだその途中、といえそうだ。
渋谷界隈では東京ファッションウィークの開催真っただ中の春分の日、3月21日に外観を撮影しようと錦糸町パルコを訪れたところ、オープン最初の休日ということもあってか大盛況。エスカレーター前には混雑で事故が起こらないよう、パーテーションが配備されるほどだった。20代〜30代の女性グループが最も多いなか、近隣在住と思われる3世代ファミリー(両親が50〜60代で子どもが30代くらいで、さらにベビーがいる)の姿も目立ち、都心部にありながらも、新旧入り交じったオール・ターゲットという、新しいスタイルの商業施設といえそうだ。 【取材・文:小早川紀子(ACROSS編集部)】