豪徳寺が「いい感じ」である。
世田谷区豪徳寺エリアは、小田急線の豪徳寺駅と東急世田谷線の山下駅が交差する場所だ。この1-2年、駅の南北に延びる商店街(南側は「豪徳寺商店街」、北側は「山下商店街」)を中心に、20~30代の比較的若いオーナーたちのフレッシュなお店が集まってきており、「いい感じ」の飲食店やショップが次々オープン。豪徳寺がおもしろいという声をしばしば耳にするようになった。
なぜいま、豪徳寺が盛り上がってきているのか? という素朴な疑問から、今回実際にまち歩きをし、考現学的にまとめてみることにした。
豪徳寺駅を降りて南側の商店街をのぼり、世田谷線の隣駅、宮の坂駅を越えると名刹、豪徳寺がある。すこし足を伸ばせばすぐとなりの上町駅で、そこからまた松陰神社にも歩けるという距離感ゆえ、散歩がてらこの一帯を歩いている人たちも見かける。お寺の豪徳寺は“招き猫発祥の地”としても有名で、海外のメディアでも観光スポットとして紹介されるなど、最近はアジア系を中心に頻繁に外国人観光客の姿も目につくようになった。