入場者数を制限した上で動物園などが再開する一方で、レストランや映画館、モールなど屋内の活動は引き続き停止したままとなり(*注1)、米国各地で感染拡大が続く新型コロナウィルスが再び飛び火することを防ぐ構えが明らかになった。
並行して、これまで自動車が占有していた場所を、歩行者や自転車、飲食店向けにリパーパス(異なる目的のための再利用)する試みが続いている。
市内の飲食店は屋外に席を設置することが可能になり(「オープン・レストランツ」)、8月20日時点で9,800件を上回る飲食店が同プログラムに登録済みだ。また市内67マイル(107km)相当のストリートが歩行者と自転車向けに閉鎖され(「オープン・ストリーツ」)、自動車の通行を禁止した上で、週末に飲食店に開放するブロックは市内85ヶ所にまで増えている。
レストランの席が車道に食い込むことで、自動車の肩身は狭くなる。車道の両側から飲食スペースが張り出す場所では、乗用車1台がかろうじて通り抜けられるほどにまで車道が狭くなり、自ずと自動車はスピードを落とすことになる。夏の夜の歩道からレストラン客の話し声や食器の音が聞こえてくるのも悪くない。
*注1:レストランとバーの室内での営業は、7月6日に導入された「フェイズ3」で解禁になる予定だったものの、全米各地で感染拡大が続いていること、感染拡大と屋内での飲食が関係している可能性が指摘されていることから、一転して無期限延期に変更された。これに対して飲食業界は、先の見えない不透明感に反発し、明確なガイドラインの発表を州・市政府に強く求めている。