今回も、前日のプレサーベイではいろんな意見が出て、決定するのになかなか大変だったカウントアイテム。「小さな流行」はいくつも見られるのですが、「大きな流行」を捉えたいのですが、前回の「ベージュ系アウター」然り、大き過ぎて、すっかり浸透して、ずっと流行っている、というアイテムやスタイルが多く、流れるはずの「流行」が滞っている状態が続いているような印象を受けます。
春先に浮上したカラフルなアイテムの人気は5月は小休止。再びモノトーンのコーディネートの人が目立ち、中には、全身黒のモードっぽい男女も散見され、天候が日々不安定で例年と比べると若干涼しいこともあり、全体的にトレンドが行ったり来たりしている様子も伺えます。
そんな中、悩みに悩んだ末、決定したメインのアイテムとして注目することにしたのは、「男性/女性シャツ」です。直近では2021年9月に取り上げていますが、結果的に昨秋と今初夏という季節の変わり目に共通するアイテムとなっていた点も注目されます。
過去の「定点観測」を振り返ると、2021年9月の「定点観測」では、ここ数年のトレンドでもある袖やえり、素材や柄などをミックスしたデザインシャツが人気でしたが、2022年5月に入り、男女ともにすっかり浸透していることがわかりました。また、合わせるインナーやボトムスも、女性の場合は、へそ出しやショーツ、カラーパンツ、タイトスカートなど多種多様。ボーイッシュなシャツルックをフェミニンにコーディネートするスタイルへと進化していました。
一方、男性は、オーバーサイズのシャツの裾をパンツから出してビッグ&ルーズにまとめるスタイルが目立ちました。張り感のある素材が多く、全体的にだらしなくならない、クールなスタイルが特徴です。また、足元はスニーカーではなく、レザーシューズというのも注目されます(30代後半以上の大人の男性はスニーカーが多いようですが)。
また、渋谷は大人の男性のベーシックなスタイルの人が多く、新宿はカラフルで女性が個性的。原宿は全体的に来街者が若いので、自由でユニークな着こなし方も見られるなど、地点ごとにシャツルックの特徴が異なっていたのも注目されます。
「このシャツはもらったもの。もともと古着なんですが、友だちと白シャツ同士で交換しました」と話すのは、自身でも服をつくっているという(Z世代の)フリーター。細かいピンタックが入ったプルオーバーのシャツは、昔はフォーマルなシーンで着られていたのだろうか。自作の黒いパンツと合わせてヴィンテージスタイルでまとめていた。ただし、足元はいわゆる「便サン(便所サンダル)」というヌケ感が実にユニークで「ファッション」!
「ゆくゆくは自分の服を売りたい」ものの、「ネットの繋がりに価値を見出していなくて、展示会などをして対面で販売したい」と話す。
インタビューの続きはこちらをどうぞ。
https://www.web-across.com/observe/p7l756000006vy7d.html
「持つ服の数は少なくしたいので、汚れたら変えます」と、ユニクロ/+Jの白いシャツに黒いパンツでモノトーンスタイルだった会社員。ドーバーストリートマーケットやギャルソンが大好きというファッション好き。この日もお母さんと待ち合わせをして、一緒に買い物に行くと話してくれました。
インタビューは以下のリンクへ。
https://www.web-across.com/observe/p7l756000006vyqh.html
原宿地点でインタビューさせてもらった公務員の男性。彼女がUNIQLO(ユニクロ)に返品するものがあったそうで、原宿を訪問しつつ、用事が済んだら、明治神宮駅から電車で移動。浅草で食べ歩きをすると話してくれました。
好きなショップは、「shibuya T」や原宿の「PROV」。「今欲しいのは車!」というから、雑誌『POPEYE』の特集記事はとてもストリートカルチャーのリアルを把握しているといえそうです。
詳細は以下へ。
https://www.web-across.com/observe/p7l756000006vylp.html