「都心の上質な日常」というミッドタウンブランドと、
国内外の観光客がターゲット。
公立小学校が高層ビルに開校!
顔をつくるのは、「ザ・日本」を代表するブランド57店舗。
また、本商業施設の顔となる1Fから3Fには、2023年3月10日、日本を代表するファッションブランド「CFCL」や日本発の高級紳士靴「山陽山長」、福井県鯖江に本拠地を置くメイドインジャパンの眼鏡ブランド「金子眼鏡」、オニツカタイガーの新業態「ONITSUKA TIGER NIPPON MADE」など、“ザ・日本”をコンセプトとしたショップを中心に、合計57店の商業ゾーンがグランドオープンするという。
さらに、1ヵ月遅れた4月には、日本初出店の「ブルガリ ホテル 東京」(40階〜45階)と「認定子ども園(仮称)」(八重洲セントラルスクエア2階〜3階)が開業する。
新しい時代の働き方をサポート。
「行きたくなるオフィス」を目指す。
「日常使い」に便利な13店舗が先行オープン。
PARIYAやBeople、Ankerなど「都会の上質な日常」に対応。
1箇所に集約されたバスセンター「バスターミナル東京八重洲」の誕生。
これからのモビリティデザインとしても注目。
先行オープン、もうひとつの目玉は、地下2Fに設けられた中央区と独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)京王電鉄の官民連携で運営される「バスターミナル東京八重洲」の開業だ。これまで1日約1200便が歩道上に分散していた高速バスの停留所を全て集約。今回のオープンでは、約500便以上が新ターミナルに移るという。
実は、半分以上を占めるのがアクアラインを通って木更津や君津などの千葉便で、なかには通勤で高速バスを利用している人もいるのだそうだ。確かにCOVID19以降、増加する二拠点生活ワーカーの中には千葉方面を選択した人も少なくなく、渋滞でない限り、乗車時間約1時間という通勤時間は、たとえば、取手や厚木・小田原などと変わらない。新ターミナルと八重洲地下街が直結していることで、高速バス通勤の日常感が増しそうだ。
2028年度の全体開業時には、乗降20バース(発着所)を備える最大級の高速バスターミナルとなるそうだ。ちなみに、「新宿バスタ」は、1日平均1500便(最大1700便)が発着しているが、バース数は合計15(乗車場所が12、降車場所が3)というから、ほぼ同じくらいの規模かもしれない。
そういえば、「奈良公園バスターミナル」や、熊本市の複合商業施設「サクラマチ クマモト」内にオープンした「桜町バスターミナル」など、新しい視点から工夫を凝らしたバスターミナルも話題だ。鉄道と異なり、自由にルート設計やスケールデザインが可能なバス便は、これからのモビリティデザインの大きなヒントにもなりそうだ。
今回のオープンは東京八重洲エリアの大規模再開発のまだ助走レベル。「八重洲二丁目1地区」、「八重洲一丁目6地区」、「京橋二丁目3地区」とすでに2021年7月に竣工した「TOKYO TORCH常盤橋タワー」も含め、実は渋谷エリアよりも大きく街が変わっていきそうだ。
この1〜2年、商業施設の開業やリニューアル等に関してあまりレポートをしていなかったが、これを機に再び、商業施設も定点観測していきたい。
[取材・文/高野公三子(「ACROSS」編集長)・写真:「ACROSS」編集室]
八重洲セントラルタワー:事務所、店舗、ホテル、小学校、バスターミナル、駐車場 等
開業日:第1期2022年9月17日、グランドオープン2023年3月(予定)