2021年夏に上梓した40年分の東京の若者とファッション&カルチャーをまとめた書籍「ストリートファッション1980-2020 定点観測40年の記録」(PARCO出版)が4刷と好評であることをきっかけに、NHK国際放送局の取材チームが番組を制作してくださいました。
*ONDEMAND(オンデマンド)での視聴はこちらをどうぞ。
COVID19後の東京のストリートファッション
Documentary of Tokyo Street Fashion after COVID19
タイトルは”TOKYO SCANNING”!
「street(ストリート)」や「FRUiTS(フルーツ)」、「6%dokidoki」、「カワイイ文化」、そしてUraharajuku(裏原宿)、「モテ文化」など、90s以降の東京のストリートファッションは、世界の若者たちに多大なる影響を与えてきました。
「東京のストリートファッションは自由!」と、今回本番組内にコメントを寄せてくださった『VOGUE JAPAN』ヘッド・オブ・コンテントのTiffany Godoy(ティファニー・ゴドイ)さんは断言します。
いわゆる街角おしゃれスナップは、古くは紙の雑誌、2000年以降はブログ、2010年代以降はSNS、そしてYOUTUBE、TikTokと発表されるメディアは進化してきました。近年はECサイトの浸透とともにCRM対応としてのショップスタッフやインフルエンサーのスナップ、さらに自撮りなども増え、スナップをめぐる撮影者の存在は揺らいでいます。
そんななか、2020年代は、海外で評価された東京のストリートファッションの逆輸入が始まっている、、!そんなことが見えてくるのは、毎月第1土曜日、渋谷、原宿、新宿の3地点同時に、一定の視点で路上観察および撮影、インタビュー(将来の夢は?などファッション以外についての質問なども)を40年以上に渡って継続して実施している「定点観測(fixed point observation)」ならでは。世界を探しても他にないでしょう。
その手間も暇もお金もかかる「定点観測」についてアカデミズム領域における意義性については、明治大学商学部の藤田結子教授がコメントしてくださいました。「定点観測」の目的や方法論などは、当該書籍の巻末をお読みいただくとして(目的・背景については、弊社の阿部専務がコメントを寄せています)、本番組がフォーカスしたのは、東京の街で出会った若者たちそのもの。彼女・彼らのファッションについてはもちろんのこと、細かくインタビューすることで読み解かれたインサイト、カルチャーのリアル=いまここを記録・編集してくださいました。ちなみに、インタビューされている若者(インタビュイー)だけでなく、丁寧に相手に寄り添ったインタビュアーの若者(アルバイトスタッフ)ももうひとつの主役です。歴代のスタッフにも感謝。
同局の取材チームには、まるまる1年間、毎月の定点観測(午後12時から5時ごろまで)や、前日のプレサーベイ(原宿や表参道、渋谷のフィールドリサーチ)、さらに毎月の振り返り、半年の考察のためのミーティングなども密着取材していただき、それをぎゅっと編集して約50分の番組にまとめてくださいました。
おそらく、COVID19前後の東京のストリートファッション&カルチャーを世界に向けて放送する初めての番組ではないでしょうか。また、2021年にご一緒させていただいた博報堂生活総合研究所さんとの共同研究からの考察も、同社上席研究員の佐藤るみこさんよりコメントをいただいています。どうぞより多くの方に届きますように。
すでに、番組をご覧いただいた世界各地の方からのメールが届き始めています。ぜひ、「お問い合わせフォーム」または、info@web-across.comまでお寄せください。
*オンデマンド:2024年3月25日までこちらから無料でご覧になれます。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/3016128/