10年代の新しい日本のポップカルチャーを再構築することを目的にした、ソーシャルTV局・2.5Dが手掛ける新番組「女子コレクティブ」(次回は2013年11月26日(火)開催決定!詳細はこちら)。今回は、9月9日に行われた初回のレポートと、出演者(朝日奈央、ちゃんもも◎)へのインタビュー(※インタビューは本記事ページ下のリンクからご覧頂けます)、番組を手掛ける2.5Dプロジェクトマネージャーの石井龍氏にその見所などを聞いた。
女子コレクティブ vol.0 ~志帆、襲来~@2.5D
今回新たに2.5Dが企画した新番組は「ファッション」と「音楽」という共通点を軸に「異ジャンルスーパー女子会」というコンセプトのもと、アーティストやクリエーター、歌手やモデル、アイドルなどが一同に会し、女の子たちの素顔に迫る「女子コレクティブ」という番組である。番組のレギュラーを務めるのは、アイドリング!!!のメンバーとして活躍する朝日奈央、アイドル大好きモデル“ミサミサ”こと木村ミサ、シェアハウスに住む男女の生き方を描いたテレビ番組『テラスハウス』への出演や渋谷のシェアハウス「渋家」に住みながら創作活動を行う、ちゃんもも◎、SEBASTIAN Xのボーカル・永原真夏、“マジックボイス”と評される歌声を持つシンガー・南波志帆の5人である。9月9日に行われた初回の放送では「女子コレクティブ vol.0 〜志帆、襲来~」というサブタイトルが冠され、南波志帆が司会進行のもと放送が行われた。
出演するメンバーはみな、放送前日までは「どうしよう、どうしよう」と普段関わることのない女の子とのトークに不安を感じていたそうだが、いざ収録の当日に楽屋入りすると、全員がほぼ初対面であったにも関わらず、「素顔のままで楽しく話せてよかった!」とゲストはみな口を揃えて感想を述べた。早速出演した女の子たちは、LINEでのグループを作成し、プライベートでの食事の約束などを行っていた。レギュラーの中では最年長であり、ゲストたちの姐御のようなポジションを担う永原曰く「みんな人の話を全然聞いてない!」と思うほど賑やかな楽屋だったという。
本編は3部構成で進行し、ゲスト同士の第一印象を語り合う「第一印象コレクティブ」、最近撮った写真を見せ合いながらトークしていく「画像コレクティブ」、そして多くの視聴者から集まったお悩みに答える「お悩みコレクティブ」というテーマで終始ガールズトークが繰り広げられた。「画像コレクティブ」のコーナーでは、ちゃんもも◎が2011年から徐々にアメリカの若者を中心に流行の兆しが見受けられるSeapunk(以下:シーパンク)という、「Sea=海」をメイン・モチーフとし、80~90年代のチープな3Dによるイルカや球体、ヤシの木などの画像を用い、TwitterやTumblrといったSNS上で表現を行う音楽のジャンル/カルチャーを牽引するシーパンクのカリスマ、ウルトラ・デーモンとのツーショット写真を披露。シーパンクという言葉をはじめて知った他の出演者たちは「ちゃんもも◎の隣の人(ウルトラ・デーモン)の髪の毛が昆布みたいだから『Sea=海』?」と笑っていたが、ウルトラ・デーモンこそがシーパンクムーブメントのカリスマだと知ると「昆布なんて言ってごめんなさい!」と平謝り。普段どおりに生活しているだけでは知ることもなかったであろう新たなカルチャーとの出会いに出演者たちは大興奮しており、まさにマスメディアを賑わすアイドルからアンダーグラウンドのカリスマまで、異ジャンルの女子たちが集う女子会となった。
初回の収録を終えた感想と企画当初のねらいを話す2.5Dプロジェクトマネージャーの石井龍氏は「出演者も異ジャンルの女の子たちが集まっているからこそ、今後はもっと観に来るお客さんも異ジャンルの人でごちゃまぜになってほしい。」と企画に込めた想いを述べた。実際に2.5Dでは出演者それぞれの固定ファンが集うのはもちろん、多様な人々が集う不思議な雰囲気が漂っていた。
さらに石井氏は「ネット配信番組なので家で観ることも可能だけれども、やはり“生”で出演者の熱気を体感してほしい。」と続ける。実際にTwitterでの評判もよく、タイムラインでもひっきりなしにリアルタイム投稿が行われていた。その中では「最初は朝日さんを観るためだったけど、初めて知ったちゃんもも◎さんのファンになった!」などといったようなツイートが見受けられた。これこそ石井が企画当初に狙いとしていた「ごちゃまぜ」感が生み出した状況であろう。そして、このような女子コレクティブの出演者や参加者の「ごちゃまぜ」感から生まれる新しい状況が、これからの女の子を牽引していくような存在になっていってくれれば、と石井氏は出演者の人選に込めた想いをこのように述べた。
今後の目標として、石井氏は「まずは続けることが第一」と話した。そして「まずは我々と出演者たちとの間で濃密なコミュニケーションがとれるようになっていけばいいと思っています。そして、ファンの皆さんにとっても、女子コレクティブという番組を通して新しいコミュニケーションが生まれる空間になればいいなと考えます。ひとつのことを突き詰めていくマニア的な楽しみ方ではなく、もう少しライトに気になることを気軽に楽しめる、そういう姿勢が女子コレクティブを通して広がってくれれば。アイドルシーンでは"DD(誰でも大好き)" というような文化もありますし(笑)。」と今後の展望を見据えた。
メジャーなアーティストの出演はもちろん、未だ知られていないインディーズのアーティストの発掘の場として、メジャーとインディーズの間をつなぐ接着剤としての役割を担う2.5Dの挑戦は、これからの渋谷カルチャーに新しい風を吹かせることだろう。
[取材/文:小原和也(弁慶)慶応大学大学院/関根麻里恵(学習院大学大学院)/内野功太郎(横浜市立大学)+「ACROSS」編集部]
★★★
『ACROSS』編集部では、出演者&来場者へのインタビュー&小物チェックを実施。バッグの中身や小物チェック、好きな音楽や、ファッションについて伺いましたのでぜひご覧ください!
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【出演者インタビュー&小物チェック】
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