プレサーベイで最も多かったポシェットをカウントアイテム(=メインのトレンド)とした。ここ数年、多くのメゾンから人気定番モデルのバッグをそのまま小型にしたものが発売され人気になっているのを受け、小型のバッグ=ポシェットがトレンドに敏感な女性のあいだで主流トレンドになっている。アメリカ英語では小型バッグを「パース(perse)」と呼び、ローカルな人々にも観光客にも流行っていた。
2014年12月20日(土曜日)の13:30〜14:30の1時間、ノースロデオドライブとデイントンウェイの交差点に立ち、ウィルシャーブルーバードからサンタモニカブルーバードに向かって歩いている人をカウント。ポシェット(パース)の着用者を測定した。結果は以下の通り。
●通行人合計 696人
男性 341人(49.0%)
女性 355人(51.0%)
女性ポシェット 61人(17.2%)
うちチェーンストラップ付き 29人(8.2%)
全体的にハイブランドのポシェットが多く、なかでもダントツに多かったのはシャネルだ。チェーンストラップが印象的なマトラッセとボーイ・シャネルは国籍・年齢を問わず人気だった。その他、40〜50代にルイ・ヴィトンのエピやダミエのホワイト、20代にはセリーヌやフィリップ・リムなどモード界で勢いがあるブランドのポシェットが支持されており、なかでもサンローランの「ユニベルシテ」や「タッセル・サッチェル」は人気が高く、モードな着こなしに取り入れられていた。
一方、「アジアン・セレブ系」の女性には、ルイ・ヴィトンの「ヴェル二」をはじめ、赤やピンク等の明るいカラーのポシェットが人気だった。
またハイブランド以外では、カジュアルなストロー素材のものや、黒でスタッズ付きのロックテイストのもの、色・柄が楽しいケンブリッジサッチェルなども人気。パープルやショッキングピンク、ネオンイエローなどポップだった。
そもそもクルマ移動が主流のLA。大きなバッグを持ち歩く人はアメリカの他の大都市に比べて少ない。ヴィトンのポシェット付きトートを愛用していた女性は、「ビジネスではトートバッグ、プライベートや夜に外出する時はポシェットを使っている」と回答。仕事や学校には大きなバッグ、ショッピングや食事に行く際は財布と携帯が入る程度の小さなバッグに替える、という“オンとオフ”をきちんと区別するスタイルが一般的になっているようだ。
また、「昨年は大きいバッグを使っていたが、今シーズンは小さいバッグが気分!」と、トレンドの視点からポシェットを選んでいる人も少なくなかった。ハイブランドの新作をふつうに購入していたり、旅行先の海外で購入したという人もおり、富裕層の多いエリア、ビバリーヒルズならではの結果となった。
着用スタイルは、東京ではビッグシルエットアウターに長めのストラップのポシェットを片一方にだらりと掛けるスタイルが多いのに対し、ビバリーヒルズでは薄手のアウターを来ている人が多いためか、ストラップを短めにして、斜め掛けにするスタイルが多い。動きやすさや安全性を重視していることもあるだろうが、どこか軽快&アクティブ感を演出しているようにも感じられた。
◎ズームアップアイテム1:ニーハイブーツ