オフィスにおじゃまし、そこで働く方々のファッションやオフィス空間、環境などをレポートする「オフィス定点観測」。2014年の4月にtutuanna(チュチュアンナ)さんのタイアップとしてスタートした本企画だが、今春、再スタートすることにした。
今回訪問したのは、スマートフォン向けの無料ニュースアプリ「SmartNews(スマートニュース)」の開発・運営を手がけるスマートニュース株式会社さん。
「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」ことをミッションとした「SmartNews」は現在、全世界で1600万ダウンロードを突破し、世界150カ国で展開されている。同アプリは、1日1000万件以上のウェブページを独自のアルゴリズムで評価/選定し、話題性が高くキャッチーな記事をユーザーに届けている。
オフィスは2015年2月に渋谷桜丘から移転したばかり。なかでも、イベントスペースとしても活用されている「社食」が充実しており、新しい働き方を環境とともに提案されていることから、さっそく訪問することにした。
場所は、渋谷と原宿のちょうど中間。明治通り沿いのビルの2・3階で、築30年を超えるというビルの外観からは創造できない明るくシンプルな空間だ。
3階の大部分を占めるオフィス部分は、各スペースを区切る壁や仕切りがないため、風通しがよく、よりいっそう広々と感じられる。また、エントランスのセキュリティには顔認証システムを導入。全体的にシームレスでなめらかさを感じさせる造りになっている。
オフィスには様々なスペースが併設されている。世界中の雑誌や新聞を集めた「ニューススタンド」や、NOZY COFEE(ノージーコーヒー)のバリスタが常駐する「コーヒースタンド」、靴を脱いで作業できる「フリースタイルゾーン」などがその一例だ。
また同じフロアには、コンピューター科学者のアラン・チューリングをテーマにした本棚のあるサロンのような空間や、自転車置き場も完備されている。
2階の社員食堂では、渋谷桜丘にあるオーガニックカフェレストラン「daylight kitchen(デイライトキッチン)」監修の日替わりのランチが毎日無料で従業員に提供されている。
また、同社の社員は、社外の人をゲストとしてランチに招待することも可能で、一番最初のざっくばらんなミーティングの機会になっており、新しい仕事やコミュニケーションが生まれる場にもなるという一面も持っている。
コミュニケーションという意味では、約200人が収容できる広さを活かし、社内外を問わずスピーカーを招いた勉強会や音楽イベントなどを開催しているそうだ。
また、同社の社員は、社外の人をゲストとしてランチに招待することも可能で、一番最初のざっくばらんなミーティングの機会になっており、新しい仕事やコミュニケーションが生まれる場にもなるという一面も持っている。
コミュニケーションという意味では、約200人が収容できる広さを活かし、社内外を問わずスピーカーを招いた勉強会や音楽イベントなどを開催しているそうだ。
そんなスマートニュースの人々は、どんなファッション(装い)で働いているのだろうか?
ということで、エンジニアの男性が多い同社のなかから、SmartNews広告プロダクト担当のチームの皆さんにインタビューさせていただいた。
ということで、エンジニアの男性が多い同社のなかから、SmartNews広告プロダクト担当のチームの皆さんにインタビューさせていただいた。
まず気になったのは、「スマートフォンの2機持ち」が多いこと。仕事上AndroidとiOSの両方が必要だというのがその理由だそうで、ふだん使いからの気づきと仕事がシームレスになっているのもこの業界らしい。
また、ほとんどの人がPCをふだんから持ち歩いていたとのは想定内だったが、リュックよりトートバッグ派が多かったのは意外だった。
「PCなどの重い荷物をリュックにパンパンに詰め込んでしまうと身動きが取りづらく機動力が落ちる」という回答があったが、確かに、荷物の出し入れはリュックよりもトートバッグの方がしやすい。とはいえ、肩から掛けられるストラップが長めものが支持されていた。
さて、同社のエンジニアのファッションは、ジーンズに+シャツ/+パーカーといった、シンプルでベーシックな「ノームコア」調のスタイルが基本のようだ。ブランドではユニクロの名前が多くあがったように、シンプルなデザインに加えて機能性と価格のバランスを重視している人が多かった。一方、営業系の職種の人は、カジュアルな雰囲気ながらもジャケット着用が多く、きっちりとした雰囲気も残していた。
取材を通して、同社の皆さんがリラックスして働いていらっしゃるようすが伝わってきた。もちろん社風などもあるかもしれないが、それを差し引いてもオフィス環境のよさがそういった雰囲気を作り出していることは間違いなさそうだ。
実際に当初「ゲスト」としてオフィスを訪ずれた際にも、コーヒースタンドから漂ってくる香りで頭がスッとしたり、彩り豊かでしかも確実に身体に良さそうなランチに心も明るく元気になったり。本棚のある部屋では、ひんやりとして静かな空気に包まれて落ちつくなど、五感が刺激されつつ、気分はリフレッシュできるなんともいえない贅沢な働く空間であることを痛感した。おそらく、実際には、長時間社内でデスク作業をするエンジニアたちにとっても、会社のいたるところに点在する「リフレッシュのための仕掛け」が有効に作用していることだろう。
仕事をする人間が活動時間の大半をオフィスで過ごすということを考えれば、オフィス環境を向上させることが重要なのは言うまでもない。オフィスの質は生活の質そのものだ。
たしかに、(どこかの会社のように)デスクが並んでいるだけで、リフレッシュスペースでも打合せをしてしまうようなオフィス環境ではフレッシュなアイデアなど出るわけもない。新しい企業ならではの新しい“働き方”のヒントもたくさん得ることができた。
スマートニュースのオフィスは、顔認証のような最先端のテクノロジーも取り入れつつ、健康的な食事だったり、軽い運動ができるフリースタイルゾーンがあったりと、人間の身体に対するローテクなケアも充実しているというバランス感覚が印象に残った。また、それと同時に、羨望の念を禁じえなくなった。こんなオフィスで働いてみたい!!!
【取材・文/『ACROSS』編集部】
【取材・文/『ACROSS』編集部】