ここ数年、都心部のスキマにシェアオフィスやシェアスペースが続々オープンしているなか、表参道駅から徒歩2分。青山通り沿いという一等地に、電源・Wi-Fi完備のフリースペースとしての機能やイベントスペースとしても人気のシェアスペースがオープンし、話題となっている。
実は、このスペース、2017年秋に開業する予定のホテル、「TRUNK (HOTEL)開業準備室」というから驚く。
運営するのは、全国に101会場の直営店を展開し、年間1万人組以上の結婚式をプロデュースする業界大手の(株)テイクアンドギブニーズ。顧客のニーズに合わせ空間プロデュースまでを行うオーダーメード型ウエディングを得意としており、日本のハウスウエディングのパイオニアとしても有名な同社だが、今回、新たにホテル事業に参入。ホテルブランド「TRUNK (HOTEL)」のPRを目的に、開業までの約1年限定でのオープンとなる。
施設は、地下1~2階の2フロアで、面積は826㎡。カフェラウンジをメインに、「渋谷ダブルトールカフェ」のコーヒーを1杯100円で提供するコーヒースタンドや、青山ブックセンターと協業するブックスタンド、「3R」がテーマの商品を揃えたジェネラルストア、キッチンやギャラリー併設型のスケートパーク、レーザーカッターとシルクスクリーンの機材を備えたLABスペースなど実にたくさんの機能を内包した、“スーパー・シェアスペース”だ。
基本的にフリースペースとして誰でも自由に利用できるほか、有料で貸し切りイベントからセミナーや展示会などレンタルスペースとしての利用も可能だ。
基本的にフリースペースとして誰でも自由に利用できるほか、有料で貸し切りイベントからセミナーや展示会などレンタルスペースとしての利用も可能だ。
「創業から18年、“人の心を、人生を豊かに”という理念の元、様々なウエディングを手がけてきましたが、本質的な豊かさを追求する中で、社会貢献というテーマにたどり着きました。1人1人が自分のライフスタイルの中で、無理せず、等身大に社会的な目的を持って行動することを“ソーシャライジング”と定義づけ、新たな貢献の形として提案し、ビジネスとして展開することで持続可能なモデル作りを目指します。まずは、“ソーシャライジング”という新しい形の提案をお客様に理解していただき、実際に体現していただくために、高感度の人々が集まるエリアでもある青山に開業準備室を設けることとなりました」と、広報の小倉香織さんは話す。
空間は、もともと関連会社のオフィスだったフロアをリノベーション。インテリアは廃棄されたバスのベンチや使用されなくなった家具をリメイクしたものを配備しており、全体のコンセプトは「3R」。
たとえば、ホテルで使用される予定のレンタルサイクルは、都内で年間約5.5万台発生しているといわれる放置自転車の廃棄分の部品を用いてスタッフが製作したり、マグカップやハンガー、ユニフォームなどホテルの備品となるアイテムもすべて廃材を用いて製作しており、もちろん、その一部は販売もする予定だという。
スタッフ以外にも、積極的に福祉作業所へ依頼して恊働でものづくりを行っていくほか、コーヒーの売上金の一部は渋谷区福祉協議会へ寄付し、福祉への還元可能なビジネスモデル、ソーシャルエコノミーのシステムづくりも目指すという。
たとえば、ホテルで使用される予定のレンタルサイクルは、都内で年間約5.5万台発生しているといわれる放置自転車の廃棄分の部品を用いてスタッフが製作したり、マグカップやハンガー、ユニフォームなどホテルの備品となるアイテムもすべて廃材を用いて製作しており、もちろん、その一部は販売もする予定だという。
スタッフ以外にも、積極的に福祉作業所へ依頼して恊働でものづくりを行っていくほか、コーヒーの売上金の一部は渋谷区福祉協議会へ寄付し、福祉への還元可能なビジネスモデル、ソーシャルエコノミーのシステムづくりも目指すという。
ちなみに、「生きる力」をテーマに青山ブックセンターがセレクトした2000冊の本は無料(2,000円のデポジットが必要)で貸し出しを行う他、イベントを通じコンセプトである“ソーシャライジング”について伝えていくという。
客層は、平日の昼間は、マイPCを持ち込み作業するノマドウォーカーや、ミーティングに利用する近隣のオフィスワーカー、学生や外国人観光客など幅広い。一方、週末になると、ウエディングの相談会に参加するカップルが中心に賑わっている。
また、イベント会場としても活発に活用されており、2016年10月には、Amazon Fashion Week の公式スケジュールの合同展示会「クリエーションアムール」や関連したトークイベント、11月には、被災地一般社団法人東北支援プラス主催の復興支援イベント「復興バー」なども開催。さらに12月にはソーシャルな音楽イベント“Sofar Sounds Tokyo”なども開催されるなど、多様な人々が集う場所となっている。
また、イベント会場としても活発に活用されており、2016年10月には、Amazon Fashion Week の公式スケジュールの合同展示会「クリエーションアムール」や関連したトークイベント、11月には、被災地一般社団法人東北支援プラス主催の復興支援イベント「復興バー」なども開催。さらに12月にはソーシャルな音楽イベント“Sofar Sounds Tokyo”なども開催されるなど、多様な人々が集う場所となっている。
「イベントは、基本的にわたしたちが提案する“ソーシャライジング”のコンセプトに近いものに限定させていただいていますが、予想以上に貸し出しのご要望が多く、収益もでていることに加え、来店されるお客様も社会貢献への意識が高く、私たちも驚いています」。
また、青山という場所柄、デザイナーや編集者の方といった高感度のお客様がふらっと訪ずれることも少なくなく、それをきっかけに企画や商品など弊社とのコラボレーションが生まれたりもしているという。
「こういうコミュニケーションの場所を設けたことでいろいろな可能性がみえてきたように思います。2017年秋のホテル開業後も、“ソーシャルな活動をする人々の活動拠点”として、また、それらを通した新たなビジネスチャンスの場としての双発を期待し、継続していこうと検討中です」(小倉さん)。
また、青山という場所柄、デザイナーや編集者の方といった高感度のお客様がふらっと訪ずれることも少なくなく、それをきっかけに企画や商品など弊社とのコラボレーションが生まれたりもしているという。
「こういうコミュニケーションの場所を設けたことでいろいろな可能性がみえてきたように思います。2017年秋のホテル開業後も、“ソーシャルな活動をする人々の活動拠点”として、また、それらを通した新たなビジネスチャンスの場としての双発を期待し、継続していこうと検討中です」(小倉さん)。
「今後の事業の展開ですか? 最終的な目標は“豊かな街づくり”です。今回の事業、ホテル『TRUNK』を多店舗展開していくというよりは、1つのかたちに捕らわれず、“ソーシャライジング”を日常化するようなハードをつくっていけたらと思っています。たとえば、使われていない公共施設や遊休施設をリノベーションした複合施設であるかもしれないし、いろいろな可能性を考えているところです」と小倉さん。
同社は今回のホテル事業に続き、2017年秋に式場激戦区といわれている横浜エリアに、働くお母さんウエディングプランナーのための、“週末も営業する保育施設”を開業する予定だそうだ。
取材/文:仲村あゆみ(『ACROSS』編集部)
同社は今回のホテル事業に続き、2017年秋に式場激戦区といわれている横浜エリアに、働くお母さんウエディングプランナーのための、“週末も営業する保育施設”を開業する予定だそうだ。
取材/文:仲村あゆみ(『ACROSS』編集部)
TRUNK (HOTEL)開業準備室
〒107-0061
東京都港区北青山3−5−12 青山クリスタルビル B1/B2
TEL: 03-5775-5822
営業時間:10:00〜20:00
東京都港区北青山3−5−12 青山クリスタルビル B1/B2
TEL: 03-5775-5822
営業時間:10:00〜20:00