Q-pot CAFE.(キューポットカフェ)
レポート
2012.12.12
フード|FOOD

Q-pot CAFE.(キューポットカフェ)

スウィーツモチーフで人気のアクセサリーブランド「Q-pot.」が
ブランド発足10周年を記念してカフェをオープン

スイーツ?と思いきや、こちらはアクセサリー。
クリーミーレモンマカロンチャーム¥5,460
Q-pot.の人気シリーズ、マカロンのアクセサリーをスイーツで忠実に再現。
ベリーマカロン¥680
ティーカップやポット、カトラリーはすべてオリジナル。持ち手がQになったカップは購入することができる。
まるでお菓子の家のようなメルヘンな店内。ビスケットルーム、ホイップルームなど9つのテーマで分かれている。
5種のケーキから選べるネックレス プレート(税込¥2,000)の3種をドリンクとセットで提供。
カラフルなマカロン、ビターなチョコレート、様々なフレーバーのアイスクリーム…、スウィーツをモチーフにしたアクセサリーブランド「Q-pot.(キューポット)」。同ブランドが発足10周年を記念して、2012年9月9日、東京・青山にカフェ「Q-pot CAFE.(キューポットカフェ)」をオープンした。場所は、国道246号から一本入った「Q-pot.原宿本店」の斜め向かい。同ブランドのアクセサリーをそのまま再現したスウィーツが女性客に人気を呼んでいることから取材を行った。

「Q-pot.」は、デザイナーのワカマツ タダアキさん(現在35歳)が2002年にスタート。「スウィーツで世界中に笑顔の連鎖を広げたい」というコンセプトで展開される、身につける人もそれを見る人も楽しくなるようなポジティブアクセサリーは、国内だけでなく海外でも人気となっている。運営元は(株)グラム。

10周年を迎え顧客への感謝の気持ちを表したい、これまで培ったことを無駄にせず新しいことにチャレンジしたいという思いからカフェをオープン。ワカマツさん自身が、内装デザインを手がけ、アクセサリーをいかにスイーツで再現するかというメニュー創作を手掛けたという。

 “そのむかしお屋敷だった建物を改装して建てられた”というテーマから、外観は重厚感ある佇まい。「Q-pot.」=何が飛び出すかわからない謎の壺という意味合いから、店内はQ(9)つのルームを設置。まずはテイクアウトがディスプレイに並ぶ「ホイップルーム」、長く白いテーブルが置かれた「ルリジューズルーム」、「ホイップストロベリールーム」が広がる。他にも「ビスケットルーム」などがあり、テーマに合わせた壁紙や什器が設置されていて、訪れる度に異なるルームに座ることも楽しみの1つになりそうだ。また、パウダールームのコンセプトは「トゥース」。小さくて見過ごしてしまいそうな小さな「マウスルーム」(ねずみ用の部屋)まであるから驚きだ。店舗は約60坪、席数41席。(シークレットルームを除く)

メニューはこれまで「Q-pot.」がアクセサリーにしてきたスウィーツを色や形をそのままに忠実に再現。3種類のプレートメニューで提供する。人気は「リングプレート」(ドリンクセット、1,600円)。2種のチョコレートと、プチクリーミーマカロン(全4種)又はプチカップケーキ(全4種)から1品を選べ、皿に描かれた手にリングとブレスレットのように盛り付けられ、見た目でも楽しませてくれる。
Q-pot.オリジナルの皿で提供されるリングプレート1,600円(税込・ドリンク付き)。
こちらは入り口が明かされていない秘密の部屋。「キュ(Q)ビアのTOOTH添え」や、「ステキなステーキ〜焼き加減は超レアで〜」など、パスタやお肉、キャビアそっくりのスイーツフルコースが味わえる。
Q-pot CAFE.のロゴマーク。店内のいたるところが撮影スポットになっている。
トイレはQ-pot.の初期の代表作であるTooth(歯)モチーフで統一。
足元に小さなネズミの部屋が!細部にまで遊びがちりばめられているのはQ-pot.ならでは。
店内には9つ目の部屋としてシークレットルームがあり、予約限定で入ることが可能。一見するとスウィーツには絶対見えないユニークでシュールなスウィーツのフルコースメニューを堪能できる。利用時間は90分、2万円で1〜4名まで利用できる。

「プレートに盛りつけて初めて“アクセサリースウィーツ”が完成。ここまでエンターテインメント性があるスウィーツプレートは他には無いと思います。Q-pot CAFE.ではご自分が持っていらっしゃるネックレスやリングを身につけて、スウィーツといっしょに写真を撮られるお客様も多いです。隣に座るお客様同士がコミュニケーションを図って、お互いのプレートの写真を撮る光景も珍しくありません」(Q-pot.プレス/荻原敏恵さん)

「ラウンドティーポット」(6,300円)、「“Q”カップ&ソーサー」(4,725円)、人気のクッキー缶(3,150円)などカフェ限定グッズも展開。オンライン通販でも購入可能だ。

告知はブランド公式HPとメルマガのみで行った。ファンのツイッターやフェイスブックからは、「キター!」「本家本元遂に登場!」「働きたい!」などのポジティブな声がたくさん聞かれたという。

ターゲットはスウィーツが好きなすべての女性。来店客は女性が大半を占める。年齢層は幅広いが、アクセサリーのコアファンと同世代の20歳代〜40歳代が中心。全国、遠方からの来客も多く、9割以上の客がカフェとアクセサリーの原宿本店を行き来するという。

「2〜4名で来店される女性客が目立ちます。滞在時間はとても長く、パウダールームまでも楽しまれていて、テーマパーク感覚で楽しんで頂いているようです」(Q-pot.プレス/緑川理彩さん)
相次ぐ商業施設のオープンを背景に、アパレルブランドが飲食業に新規参入するケースが相次いでいる。湘南テラスモールにオープンしたキャスキッドソンの「Cath’s café」、羽田空港や千歳空港の「サマンサタバサスイーツ&トラベル」など。衣・食・住のカテゴリーで最も単価が安い“食”の分野で、従来よりも幅広い層の顧客獲得につながることが最大の理由だろう。

同時に2010年以降、Grimoire(グリモワール)The virgin mary(ザバージンメリー)など、作り込んだ内装と品揃えで「非日常」な世界観を提案する、まるでテーマパークのようなアパレルショップが続々と登場。そういったトレンドが飲食業界にも波及し、店舗内装、メニュー、店員の制服すべてに工夫を凝らした飲食店が増えている。

ブランドイメージを体現した空間でゲストをもてなすQ-pot CAFE.。2000年以降の「カワイイブーム」を背景に成長し、確固たるブランドイメージを確立した同ブランドだからこそできるカフェといえそうだ。

取材・文 緒方麻希子(フリーライター)+ACROSS編集部

Q-pot CAFE.(キューポットカフェ)

〒107-0061
東京都港区北青山3-10-2
電話番号:03-6427-2626
営業時間:11:30〜20:00 (L.O. 19:30)
定休日:年末年始


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