01年の渋谷駅新南口開設を機に、ラーメン店をはじめ定食屋やカレー屋といったビジネスマン向けのファストフードショップが急増した、渋谷区渋谷・東エリア。激戦区となったこのエリアには現在でもチェーン系・独立系入り乱れての出店が続いている。東交番前交差点そばにある『Curry House TIRI TIRI』もその1つである。
「お客様の8割は、平日のランチタイムにいらっしゃるビジネスマン。といっても周辺にはデザイン事務所やIT系企業、広告代理店などが多いので、スーツ姿より私服のかたがほとんどですね」というのは同店のオーナー、田崎克成さん(36歳)。
実は同店は、5年前、JR埼京線戸田公園駅に程近い幹線道路沿いに開業。常連客も増え、業績も右肩上がりだったそうだが、今年3月、渋谷へ移転した。
「『横濱カレーミュージアム』がオープンしたあたりからでしょうか。いろいろなお店のカレーを食べる機会が増えたように思うんです。僕自身もいろいろ食べるうちに、うちのカレーも都内のお店に負けてないな、と確信したんです。だったら同じ土壌で勝負してみよう、ということで、物件を探し始めたのが昨年末のことでした」(田崎さん)。そして、約1週間ほどで、明治通りに面した約10坪のこの物件と出会ったのだそうだ。
店内はカウンター10席のみ。メニューは「ポークカレー」、「チキンカレー」など定番に加え、もとはまかない料理だったという「レタスカレー」、渋谷移転後の新メニューに加えた「チリチリマサラカレー」など9種類。すべてインドカレーをベースにアレンジしたというが、口当たりはまろやかで、後からスパイスの辛さがピリピリときいてくる感じだ。
「学生時代のアルバイトを含め仕事はすべて飲食業でしたね。本格的に独立、出店を考えていた時の勤務先が香辛料を扱う会社(朝岡香辛料(株))だったこともあって、カレーショップにしました。スパイスは15〜16種類使用していますが、同じ量でもまろやかな香りがする、等級の高いものに限定しています。3〜4歳くらいのお子様から年配の方まで食べられるように、クセの無い味づくりを心がけています」(田崎さん)。
同じ明治通り沿いといっても、同店がある渋谷〜恵比寿方面は、アパレルの旗艦店が並ぶ原宿方面や、このところレストランの出店が相次ぐ恵比寿〜広尾(渋谷橋〜天現橋)方面と比較すると「ウラ」的要素が強いのは確か。9月22日には複合オフィスビル「渋谷ガーデンフロント」が竣工し、ますます同エリアのオフィス街化は進むと思われるが、原宿・広尾両方面とをつなぐブリッジポイントとしての発展も期待されている。
Curry House TIRI TIRI
レポート
2003.10.06
フード|FOOD
関連リンク
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Curry House TIRI TIRI
住所:渋谷区東1-27-9-1F
tel:03-3499-4678
営業時間:11:30〜20:30(月〜金)
11:30〜15:00(土・祝)
定休日:日曜日
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