前日の夜までプレサーベイを行った結果、2月のテーマは、ちょうど1年前、2011年1月15日の定点観測でもテーマにした「女性ミニ丈ボトムス」(下の写真)を大きな括りとして再度注目し、「うち」を、「超ミニ丈ボトムス」とすることになった。
とにかく、本当にトレンドが動かない、変わらない、短期サイクルで繰り返し台頭している。ここ数年、毎月の定点観測で観察するアイテムの選定には本当に苦労しているが、今回、改めて、ストリートを観察し、編集部内でコンセンサスが取れたのは、「ミニ丈ボトムスがデフォルト(=定番)になった」ということだった。
いわゆる「脚にょっきり(出し)シルエット」は、実は2000年代後半の定番シルエット(ちなみに、2000年代前半は「ユル」だった!)。
まずは、過去の定点観測を振り返ってみたい。2006年2月の「ヒザ上丈ボトムス」まで遡る。その翌年2007年2月に「ミニ丈」という名称になり、8月には「ショートパンツ」が台頭。その後は、「ブーツ」や「ソックス」、「レギンス」、「ストラップ靴」、「柄タイツ」など、脚をにょっきり出すシルエットをベースに、それが引き立つ「ちょい足しアイテム」が多様化し、ふときがつくと、“みんなミニ丈が好き”になったのである。そう考えると、約6年間も継続している「ミニ丈」は、もはやトレンドではなく、定番(style)になったといえるだろう。
そんななか、今冬のトレンド、ポイントは何かというと、さらにその丈が短くなっている、ということのようで、それを「超ミニ丈」として注目することにした。
そんななか、今冬のトレンド、ポイントは何かというと、さらにその丈が短くなっている、ということのようで、それを「超ミニ丈」として注目することにした。
おそらく、この「ミニ丈」のトレンドのルーツは、SPAをさらりと日常的に着こなす外国人だろう。00年代の後半、同業態の日本上陸とともに、海外からの訪問者(主にアジア系)も増え、着こなせる日本人も増加。さらに、<アラウンド90年代生まれ>にとっては、ファッションへの目覚め=SPAだったりすることで、「ミニ丈」がデフォルトとなっており、すっかり量的にも増えているというわけだ。
ちょうど先日創刊した「.ruby(ルビー)」(ストリート編集室)はその辺りのギャルミックス系をメインターゲットにしている。実は、かなりマス化している彼女たちの春夏の変化に注目したい。
◎各地点別の着用率は以下の通り。カウント時間は各地点13:30〜14:30の1時間。定義は以下の通り。
・「女性ミニ丈ボトムス」:丈がヒザより10センチ以上短いボトムスを着用する女性すべて。スカートでもパンツでもワンピースでも可。色や柄、素材は問わない。下に裾が見える丈のパンツを着用している場合は除く。
・「うち、超ミニ丈ボトムス」:丈がヒザとももの付け根の半分以上短いものすべて。
●渋谷:(n=1,094人)
女性ミニ丈トボムス着用 22.6%(247人) うち、超ミニ丈ボトムス 13.6%(149人)
●原宿:(n=1,920人)
女性ミニ丈ボトムス着用 31.8%(567人) うち、超ミニ丈ボトムス 22.9%(407人)
●新宿:(n=1,307人)
女性ミニ丈ボトムス着用 29.2%(467人) うち、超ミニ丈ボトムス 25.2%(403人)
※もっともミニ丈ボトムスの着用者が多かったのは原宿地点だった。しかし、ここで注目したいのは、全国の地方都市、ターミナル都市を代表する新宿地点で、既に25.2%も超ミニ丈ボトムスが着用されている点である。
これは、おそらく、別の日に実施している街頭撮影調査(@銀座・丸の内編)において、来街者数が著しく増加していることから、それまで新宿に来ていた人のうち、20代〜30代の大人の層が、銀座・丸の内界隈に流れてしまったからではないかと推察される。
有楽町ルミネのオープンをきっかけに、松屋銀座や銀座三越伊勢丹、エストネーション、マロニエゲートのセレクトショップなど、それまでコンサバ路線だったショップ群が、ターゲットをカジュアルで育ったアラサーの<ニューOL層>へとシフト。少しだけカジュアル、少しだけモード、トレンド寄りへとシフトしたことの効果ではないかと思われる。
一方、原宿や渋谷、新宿でさえもが、アラウンド90年代生まれの若者たちが増加。先月取り上げたような<キタコレ・ファッション>をデフォルトとする、新しい価値観をストリートに運んで来ているようだ。
ちょうど先日創刊した「.ruby(ルビー)」(ストリート編集室)はその辺りのギャルミックス系をメインターゲットにしている。実は、かなりマス化している彼女たちの春夏の変化に注目したい。
◎各地点別の着用率は以下の通り。カウント時間は各地点13:30〜14:30の1時間。定義は以下の通り。
・「女性ミニ丈ボトムス」:丈がヒザより10センチ以上短いボトムスを着用する女性すべて。スカートでもパンツでもワンピースでも可。色や柄、素材は問わない。下に裾が見える丈のパンツを着用している場合は除く。
・「うち、超ミニ丈ボトムス」:丈がヒザとももの付け根の半分以上短いものすべて。
●渋谷:(n=1,094人)
女性ミニ丈トボムス着用 22.6%(247人) うち、超ミニ丈ボトムス 13.6%(149人)
●原宿:(n=1,920人)
女性ミニ丈ボトムス着用 31.8%(567人) うち、超ミニ丈ボトムス 22.9%(407人)
●新宿:(n=1,307人)
女性ミニ丈ボトムス着用 29.2%(467人) うち、超ミニ丈ボトムス 25.2%(403人)
※もっともミニ丈ボトムスの着用者が多かったのは原宿地点だった。しかし、ここで注目したいのは、全国の地方都市、ターミナル都市を代表する新宿地点で、既に25.2%も超ミニ丈ボトムスが着用されている点である。
これは、おそらく、別の日に実施している街頭撮影調査(@銀座・丸の内編)において、来街者数が著しく増加していることから、それまで新宿に来ていた人のうち、20代〜30代の大人の層が、銀座・丸の内界隈に流れてしまったからではないかと推察される。
有楽町ルミネのオープンをきっかけに、松屋銀座や銀座三越伊勢丹、エストネーション、マロニエゲートのセレクトショップなど、それまでコンサバ路線だったショップ群が、ターゲットをカジュアルで育ったアラサーの<ニューOL層>へとシフト。少しだけカジュアル、少しだけモード、トレンド寄りへとシフトしたことの効果ではないかと思われる。
一方、原宿や渋谷、新宿でさえもが、アラウンド90年代生まれの若者たちが増加。先月取り上げたような<キタコレ・ファッション>をデフォルトとする、新しい価値観をストリートに運んで来ているようだ。